ご相談事例
返済しているのに残高が増えていく! その2
投稿日:2016/06/21 更新日:2022/08/19
住宅ローンを返済しているのに、銀行からもうすぐ競売にする?と言われているとのこと。
怪しいと思いご相談者と個別面談をすることになりました。
ご相談者の住宅ローンの状況確認をすると、借入先は2社です。
①住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)
②年金→ 債権譲渡され窓口は、債権回収会社に移行
①の返済は遅れずにしていましたが、収入減のため②の返済が滞ってしまい、すでに期限の利益を喪失(以下:喪失)してから、もう1年以上経過しているとの事でした。
②は、窓口が債権回収会社に移行し、
「いくらなら払えるか?」と聞かれ毎月2万円支払っているそうです。
通常は、喪失してしまうと競売に移行します。
以前も記事にしましたが、今回も延滞金狙いであえて1年間競売にかけていませんでした。
債権回収会社の狙いをご説明すると
②住宅ローン残高:1500万円 延滞金約15%/年利
1500万円×15%=225万円(延滞金)
あえて競売にせず、1年間かけて225万円の延滞金を増やしていたのです。
毎月で考えると
年間225万円÷12か月=約19万円(延滞金)
毎月2万円支払っていながら、19-2万円=約17万円延滞金が加算されています。
毎月2万円を支払っていながら、延滞金が毎月17万円増やされ、債権回収会社の予想する競売の落札金額まで到達したので、競売にかけてくる状況でした。
ご相談者は、債権回収会社へ足を運びご相談したそうですが、この延滞金について詳しく教えてもらえず、ただ延滞金が増やされていました。
「返済額を2万円から増やしたい」と伝えたそうですが、「ゆっく支払ってください」と断れたそうです。
この延滞金についてきちんと説明され、理解され、早い段階で売却すればお金を残せましたが、現在では延滞金が膨らみ、任意売却でないと売却できない状況です。
ご相談者は、がっかりした様子でしたが、元に戻すことができないので、有利になるように売却する方向にいたしました。
銀行は、あたなに有利な方法は教えてくれませんでご注意ください!